こんにちは、CTOのはせがわです。
皆さんはCODE BLUEをご存知ですか?大人気のドラマ・映画ではなく、日本発のセキュリティカンファレンスで、今年は10月29日から11月2日の4日間(29,30日はトレーニング)の開催が予定されています。私も2013年の初回からレビューボードメンバー・実行委員として開催に協力しています。
CODE BLUEでは、最新のセキュリティ情報を共有し、国際会議での発表の場、世界屈指のセキュリティ専門家同士の情報交換、交流の場を提供することを目的としています。そのためにセキュリティ専門家を海外から招聘し、最新の研究を共有すると同時に、 国内の優秀な研究成果を国際社会に向けて発信するということにも力を入れており、これまで国内からも多くの研究者が発表を行いました。また、2013年の初回開催以降CTFやトレーニングの併設など次々と新しいことにチャレンジしており、昨年から始まった優秀な学生には奨学金が給付される「Youth Track」に続き、今年は「Blockchain Track」や「Law & Policy Track」などの開催も計画されています。
スピーカーへの応募(CFP)の期限は今月末の8月31日までですので、もうあまり時間はありませんが、もし何か少しでも伝えたいネタを持っているという方はぜひ応募してみてはいかがでしょうか。
私がセキュリティ業界で働き始めたのがちょうど10年前の2008年で、たまたまその時に日本国内で最後の開催となった Black Hat Japan でスピーカーとして登壇する機会を頂きました。 そのときには、それまで個人的な趣味で調査していた文字コードが引き起こすセキュリティ上の問題点についてのまとめをテーマに発表したのですが、Black Hatというイベントの知名度もあり登壇後は海外の研究者からも多くの質問や助言、情報交換の連絡が来ました。それまで、国内のセキュリティ業界であまり文字コードについて触れられることは少なく独力での調査だったものが、この時の登壇をきっかけに世界のコミュニティと一気につながったという感触を得ることができました。
まさに私が体験したのと同じように自分の世界を広げる、世界に自分の調査を広げるというきっかけの場として、若い技術者の皆さんにもCODE BLUEという場を利用して頂ければと強く期待しています。
もちろん、いきなりそのような舞台での登壇には抵抗がある、自分の持っているネタは世界レベルだという自信がないという方も多いと思います。ただ、私自身の感覚としては、毎日のように国内で開催されている技術系の勉強会で発表されている内容は決して技術的に低いものではなく、むしろ世界でもトップレベルの技術水準であるにも関わらず、小規模な勉強会で日本語で発表されたということが原因で世界に広がっていないのではないかと感じることも少なくありません。勉強会で登壇されているそういった方々に、より大きな世界レベルのカンファレンスなどで発表しないのかと尋ねると、やはり英語の壁をはじめいきなり海外へ飛び込むことへの障壁が大きいという答えが返ってきます(私自身もまったく同じですが...)。CODE BLUEであれば、国内で日本語で話しつつ、運営によって英語への通訳もなされるという、まさに障壁を取り除いた状態での発表が可能です。
またCFPだけでなく、当日の運営をお手伝い頂ける学生スタッフも合わせて募集しています。将来セキュリティに関する仕事をしてみたい、今の間に世界のセキュリティ情報を知っておきたいという学生の皆さんはぜひ応募をご検討ください。
ぜひ、皆様からのCFP/学生スタッフの応募をお待ちしています。