SSTバックヤード

SSTのサービスや業務など、さまざまな裏側をメンバーよりお届けする社員ブログです。

【診断調整のお仕事とは】後編

はじめに

こんにちは! プロジェクト推進チームの大田です。

前編から少し時間が経ってしまいましたが、

【診断調整のお仕事とは】の後編です!



前編では、お客様の視点・社内視点における【調整という仕事そのもの】について書かせて頂きました。

後編では、調整員の視点における【調整という業務】を掘り下げたいと思います。


後編のテーマとしては、

【調整業務のこだわりや面白さ】

について知って頂けたら嬉しいです。

それでは目次を挟んで、さっそく内容に入っていきます!

調整員の一日

早速ですが、【調整員】の一日がどのようなものか、どんなことをしているのかをお伝えしたいと思います!


【ある日のある調整員の一日】 f:id:yota0830:20200120113536p:plain


あくまでも一例ですが、こんな一日を過ごしております。 ※イメージしやすいように業務外の時間も入れました!


ご覧の通り調整員は基本的には社内での業務がメインですが、必要に応じてお客様先で打ち合わせも行っております。 なにより、圧倒的にメール対応が多いです。

お客様とはメールを中心に、「スケジュールの調整」「御見積の提示」「対象サイトに関する問い合わせ」等々を行います。※状況に応じてお電話も。


要因としては、診断実施前の【事前調査】における業務ウェイトの大きさが影響しております。

前編でもお伝えしたように、事前調査は「御見積の金額」「診断スケジュール」など全ての重要な決定(お客様にとって最も重要な事項)につながってくるため、特に気合いを入れて行わなければならない業務です。


一見、「社内でメールばっかりしてるな」と思われるかもしれません……が、

【それだけ密にお客様とコミュニケーションを取っている】ということなんです!

お客様のご要望を正しく理解し、円滑な脆弱性診断を実施するために、

メールや電話、時には対面でのお話など、様々な手段を用いてお客様とのコミュニケーションを大事にしています。

調整業務のこだわり

次に、私が思う大変だけれども大切にしたい【調整業務のこだわり】について書いていきます。

【こだわり】は上げればきりがないのですが、大きくは以下の2つのこだわりがあります。


  1. 対象サイトを理解すること

  2. お客様と診断エンジニアのバランスをとること


それぞれ詳細について書いていきます。

1.対象サイトを理解すること

まず1つ目が【対象サイトを理解すること】です!

「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思われた方すみません……。


ただ、当たり前にして最も難しいのがこの【対象サイトを理解すること】なんです。

こだわる理由としては、きちんと診断を実施するためです。

SSTの脆弱性診断はブラックボックステストで実施するため、内部構造は把握しません。

事前調査の際も内部構造は意識せず、実際にサイトにアクセスしてあらゆる画面を遷移していきます。 (網羅的に画面の遷移を確認したり、問い合わせページや検索ページなど入力してみたり……)


そうして徐々にサイトの特性を理解していくのですが、これが難しいんです……!!


もちろん対象サイトが何を目的にしていて、ユーザーは誰なのか等々、サイト概要についてはあらかじめ確認しています。

ですが実際に触ってみると、

「この画面では何を行っているんだ?」

「入力値が正しくないのか、検索結果が出ないぞ」

「登録したデータはどこに行ったんだろう」


上記のような疑問が発生し、調査につまずくことがあります!

もちろんそのような疑問はお客様に問い合わせをし確認していくのですが、

なかなかすぐに解決するものばかりではありません。

何が原因で確認できないのかを切り分けたり、お客様の認識や意図をくみ取ったりと、交渉力、調整力、理解力などのコミュニケーション能力が求められます。


そして、これは事前調査時だけでなく、診断中も同様です。

事前調査では確認できた画面が確認できなかったり、データが消えていたり、そもそもサイトにアクセスできなかったり……、イレギュラーな事象が色々と発生します。

そういった事象が発生した際に、前述の通り「原因の切り分け」や「お客様の認識をくみ取ること」は調整員に求められる重要な業務であり、同時に腕の見せどころでもあります。


ただ、この【サイトの理解】にこだわることで、対象選定や御見積など「お客様にとって重要な決定」において、SSTとお客様との認識のずれを防ぐことができます。

加えて、診断エンジニアによる円滑な診断にも繋がるため、最終的にはお客様のサイトの安全性向上に貢献できると考えています。


以上が1つ目の調整業務のこだわりです。


2.お客様と診断エンジニアのバランスをとること

こちらが調整業務における2つ目のこだわりです。

前編でもお伝えしたように、調整員は「脆弱性診断を依頼されるお客様」と「弊社内の診断エンジニア」との間に立つ【橋渡しのような存在】です。


診断をご依頼されるお客様からは様々なご要望があります。ご要望に対して柔軟に対応し、お客様に寄り添うことはもちろん大事です。

しかし、一方ではご要望に対応することで、診断するエンジニアの負荷が上がりすぎる場合があります。

そこで、お客様の背景や弊社内の状況を鑑みて、バランスをとるためのポイントを探っていくことが大切となります。

各案件そこの塩梅が大変というか、難しいなと感じながら格闘しております。

ただ、ここのバランスを取り診断エンジニアの負荷が上がりすぎないようにすることで、診断サービスの質を高い状態で一定に保つことができます。

さらにはより多くのお客様のサイトを診断し、安全なサイトを増やしていくためにも、この【お客様と診断エンジニアのバランスをとること】にもとてもこだわっています。


以上が調整業務のこだわりです。

調整業務の面白いところ

本記事も終盤です!

ここからは調整業務のどんなところが面白いかについて、お伝えできればと思います!


それでは、私の考える調整業務の面白さはこちらです!!

  1. 色んな業種の人と関われる

  2. 色んなサイトに触れられる


以上の2つです! すみません、どちらも似たような内容で……。本当にこれが一番面白いところだと思っているんです。

以下にそれぞれ掘り下げて書いていきます。

1.色んな業種の人と関われる

脆弱性診断をご依頼されるお客様には、いわゆる【IT業界】の方が多くいらっしゃいます。

ですが、IT業界以外のお客様もたくさんいらっしゃいます。

具体的には、金融、製造、教育、医療、小売etc

というのも昨今の風潮でもセキュリティに対する意識はどの企業様も高まってきています。 ほとんどの企業様が【自社のホームページ】をお持ちで、その中には【独自のシステム】を持たれている企業様もいらっしゃいます。

そのため、昨今では業種を問わず様々な企業様から脆弱性診断をご依頼頂いております。


そして、診断対象のサイトは往々にして、その企業様が扱っている事業と直結しています。

お客様へのヒアリングもお客様の事業について理解することが大事ですし、それは同時に色んな業種や事業について知ることにも繋がります。

好奇心旺盛な私にとっては、そういった様々な世界のお話を聞けるのはとても面白いと感じています。


以上が私が感じる1つ目の調整業務の面白いところです。


2.色んなサイトに触れられる

これも1.と近い内容ではありますが、こちらは【非エンジニアでも】という枕詞がつきます。

これまでにもお伝えしてきましたように調整業務内の事前調査で、診断対象のサイトにアクセスします。

言わずもがなですが、世の中には本当に様々なサイトがあります。


この仕事をしていなければ、恐らく一生触れることのなかったであろうサイトや誰もが知るようなサイト等々……。たくさんのサイトにアクセスし調査します。

そういった色んなサイトに触れられるのは、1.の面白さと同様にとても好奇心を刺激されますし、月並みな表現ですが【自分の世界が広がります】

そして、診断エンジニアではない非エンジニアでも、様々なサイトに触れられるのはこの調整の仕事ならではかなと。

※言わずもがな診断エンジニアは、診断時にこれでもかというほどサイトに触れます。


なので、エンジニアでなくとも、全くの異業種の方でも、好奇心旺盛な方はとても楽しめる仕事だと個人的に思っています。

※私自身は異業種から転職してきましたが、とても楽しめています。その辺りのキャリアパスについても機会があれば書きたいなと思います。


以上が私が感じる調整業務の面白いところです。

結びに

前後編と合わせて調整業務について書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?

前編でも述べましたが、普段調整という業務についてしっかりお伝えできる場面があまりなく、また表現が中々難しい職種だなと思っています。営業でもないしエンジニアでもない、しかしどちらの要素もあると言えばある……など。


また、「非エンジニアでも楽しめる仕事!!」と強調しましたが、【IT知識が必要ない】ということではありません。

そこはやはりIT業界の経験があるに越したことはないと思います。

私自身も様々な専門用語と格闘しながら、日々勉強に勤しんでおります。※IT用語、アルファベット3文字多すぎ問題……。


それでも、これまで書いてきたように色んな業種に関われるのは面白いですし、本当に世の中には色んなサイトがあるんだなと日々感じております。

それが私にとってはとても良い刺激になっており、この調整という仕事を楽しめている大きな要因の1つだと、この記事を書いていて再認識しました。

そして、そんな刺激や楽しさが調整員のこだわりに繋がり、最終的にはお客様のサイトを安全にすることで利益にも繋がっていくのだと考えています。


前後編通しての結びになりますが、この記事を通して少しでも調整というお仕事について、そしてこの仕事の面白さやこだわりについて知って頂けたなら嬉しいです。

なにより、この記事を読まれた方が脆弱性診断を検討する時に、私どもにご相談頂けたら幸いです。

拙い文章でしたが、ここまでお付き合い頂きありがとうございました。