こんにちは、SST広報の大倉千代子です。
ここ最近といえば、Amazonプライムに加えてNetflixにも加入し、映画とドラマまみれで妄想力を高める日々を送っています。
SSTは、1月から今現在もテレワークを継続しています(振り返りをまとめた記事も合わせてどうぞ)。こうしてメンバー同士直接顔を合わせなくても、会社を動かし続けられているのは、これまで築いたコミュニケーションの貯金とカルチャー、これらの基盤となるインフラが社内にあったからこそだと思います。これからも社会の変化と会社の成長に合わせて、模索しながら進んでいくSSTです。
さて、この記事ではコミュニケーションの基盤のひとつでもある社内報とテレワーク長期化に伴い試した社内報の企画についてご紹介します。
これから社内報を取り入れる方、既に社内報を実施している方のヒントになれば嬉しいです。
Slackを活用した社内報『スカステ』とは
SSTの社内報『スカステ』自体は3年前に、各部署やメンバーの活動を知るための情報を発信する場として始めました。当初は、社内イベントや全社向けのお知らせを中心に社内限定公開のWebページを作成していました。社内周知は、メールとSlackでページリンクを案内するという方法です。1年ほど運用したところで、情報が一方通行になってしまうことやページ作成負荷が高いなどの課題が浮き彫りになってきたため、運用自体を見直すことになりました。
そこで2年前からは、情報発信側と受信側同士で気軽にコミュニケーションができるチャットツールSlackを活用することにしました。基本的な運用は、社内Slackに専用チャンネルをつくり、複数の企画・特集を用意して日々投稿し続けるというものです。
社内報をはじめた背景
社内報をはじめるきっかけとなった課題と狙いは以下です。
- 社員数の増加と体制の変化に伴い、メンバー同士の活動の把握が難しくなった
- 東京-福岡二拠点でのコミュニケーションを活性化させるきっかけづくり
- 各部署・メンバーの部署横断した活動を活性化させるきっかけづくり
社内報をはじめた後の変化
Slackを活用した社内報をはじめて2年が経過し、目に見える変化は以下のようなものが挙げられます。
- 社内報の専用Slackチャンネルへの参加人数が増えた
- 投稿へのリアクションが増えた
- 企画への協力メンバーが増えた
- 情報を提供するメンバーが増えた
- 2年ほど経過した頃、数は少ないがメンバーによる自発的な投稿を見かけるようになった
※Special Thanks ! グラフは 「【Slack】自作執事botの紹介」でおなじみのエンジニア西尾さんの協力のもとSlackのAPIを利用して集計しています。
時間がかかりながらも、カジュアルな社内の情報共有の場として機能するようになってきたと思います。テレワーク長期化に伴う新企画を投稿しはじめた3月以降のリアクション数は、過去最高の数値となりました。
社内報で実現したい世界観
社内報『スカステ』のコンセプトは、SSTメンバーが息抜きして元気になれる場所です。東京・福岡ラボの各オフィスにある物理的なコミュニケーションスペースをSlack上に作るようなイメージです。
社内報『スカステ(スカイステーション)』のコンセプト
- 仕事中にちょっと立ち止まれるところ
- 息抜きできるところ
- 元気をもらえるところ
- 笑いをシェアするところ
- 力まなくていいところ
『スカステ』ってどういう意味?
- 社名「セキュアスカイ・テクノロジー」の"スカイ"をとり、メンバーが自然と集まっては仕事に戻る停留所=ステーションをモチーフにしました。「スカステ」と声に出した時の響きも個人的にはお気に入りポイントです。(社名の頭文字のSSTが隠れていたり〜SkyStation!)
ゴールと運用ポリシー
広報グループ内では、具体的な施策やアイデアを並べる前に、社内報で実現したい世界観をはじめゴールと運用ポリシーについて、言語化して認識を揃えるようにしています。 土壌がしっかりしていないと、日々の運用でブレてしまい迷子になるので最も注力していることです。
また、会社やメンバーの変化にあわせて、ズレが生まれないように/ズレを埋めるためのチューニングも忘れてはいけません。 チューニングは、日々の運用の中で感じ取れるちょっとした違和感を元にすることが多いです。職人の勘のような自分たちの肌感覚も信じるようにしています。違和感を感じた場合は、素通りせずに部署内で意見交換して根本を追求したり対応するようにしています。
ゴール
- メンバー全員にとって休まる場所であり、メンバー同士が交差し自然となにかが生まれる場所になる
運用ポリシー
- 強制しない
- 嘘がない
- メンバーの声に耳を傾ける
- 思いやりをもつ
- スカステの運用担当も楽しむ
- 今を捉え、ズレを感じとり、チューニングする
日々やっていること
ゴールを実現するための工夫を紹介します。理想は描いて終わりではなく、日々の行動あるのみですよね!(万里の道も一歩から〜テクテクコツコツ)
過去の成功も失敗も分析して、新たな企画に反映するという繰り返しです。
継続可能な更新頻度の目安を決める
運用準備のコストと、情報を受け取る側のバランスを探りつつ、週1〜2を目安に運用しています。 ただし、タイムリーで鮮度が重要なものは更新頻度の目安に縛られず、即座に対応しています。具体的には、社員全員に影響する緊急性の高い事項、シンプルに喜ばしい現場で起きた出来事、偶発的に起きた些細だけれど面白い出来事など。振れ幅は大きいですが、メンバーにとってどう影響するのか・影響させる内容かを考えて判断しています。
運用する側も楽しむのがポリシーなので、運用に疲れてしまったり違和感を覚えたりしたら立ち止まるようにしています。 (やることが目的になってしまうと、設定したゴールやポリシーからズレてる可能性大なので赤信号)
効果の配分バランスを意識する
投稿する企画がもらたす効果をカテゴリ分けして、その配分バランスを考えます。SSTのカルチャーは、部署や役職などの枠に捉われずに積極的な連携をとりチームで成し遂げることを大事にしているので、求める効果は「自分を伝える・他人を知ること」を軸に設定しました。
スカステでは、下記のグラフようなバランスを意識しました。ただし、会社の変化・成長にあわせて求める効果や配分バランスも変動させていきます。
- 人となり系:自分とメンバーの共通点や違いを知る・メンバーへの興味関心の種をまく
- よろこび系:自分もメンバーも嬉しい!ありがとう!や敬意が広がるように
- フランク系:雑談に近い形で気軽い雰囲気が広がるように
企画を考える
企画のアイデア出しは部署内で行いつつ、突然降ってきたアイデアがあれば部署内で共有します。
それでは、これまで実施してきた企画をご紹介します。
「人となり」オススメ度:★★★★★
「あだ名・休日の過ごし方・知られてない特技」の3つの質問を一人ずつ聞いて紹介する。全員紹介したら質問を変えて、シリーズ化させる。
- ポイント
- すぐに回答できる質問なので協力してくれるメンバーも多く運用がスムーズ!
- あだ名と特技は、その人の意外性を突くので会話が弾むことも多い。
「わたし流リフレッシュ」オススメ度:★☆☆☆☆
リフレッシュしたくなるとき・仕事中にこっそりやっているリフレッシュ方法を一人ずつ聞いて紹介する。
- ポイント
- 意外と回答しづらいことと、似たような回答になってしまう。
「とりあえず質問!AさんからBさんへ」オススメ度:★★★☆☆
ランダムなペアをつくり、AさんからBさんへ質問をする。事前に運用側が、AさんにBさんへの質問を依頼し、チャンネルでBさんに質問を投げる。質問に気づいたBさんは回答したり・回答しなかったり。
- ポイント
- 業務上あまり接点のない・拠点が違うペアにすることで新しいメンバーの交流のきっかけづくりに繋げる。
- Aさんに考えてもらう質問も、回答しなくちゃいけないBさんも断りやすいような空気を運用側がつくるなどの工夫は必須!
- チャンネル参加人数がのびて運用が安定しつつある頃に始めた企画なので、立ち上げいきなりだと難しい可能性あり。
「メンバーの活動紹介」オススメ度:★★★★☆
なるべく現場しか知らない努力や工夫などを取り扱う。サイレントヒーローにスポットをあてることで、メンバーへの敬意と応援の輪を広げる。
- ポイント
- ラフな企画とは差別化して、丁寧な取材と事実確認を行い、正しく伝えるような工夫が必須!
- 目立つ活動だけではなく、偏りがない会社全体の活動の情報収集が苦労ポイント。
「よもやま」オススメ度:★★★★★
特定のメンバー同士で話題になっている話、社内のちょっとした変化(髪型・髪色を変えた等)、社内で起きたちょっとした偶然(服装がかぶっている等)などをフランクに紹介する。
- ポイント
- 日常の中でメンバーが笑っていたら取材対象と捉え、迷わずスピーディにシェアする!
- 社内で起きた笑顔を広げてなんぼ〜という思想をもつなど、運用側の信念と勇気がある程度必要となる。
- カジュアルな話の方が自然に会話が盛り上がることが多い。
長期化するテレワーク中に活きた企画
さいごにテレワークが長期化するなか、社内報で補えるものや出来ることがないかをブレストして試した企画も簡潔に紹介します。
[「誕生日あいうえお作文」]オススメ度:★★★★★
メンバーの誕生日月に名前からあいうえお作文をメンバーが考え、サプライズで投稿する。作文を考えるのは、業務などで親交の深いメンバーから意外性のあるメンバーなど様々。
- ポイント
- お祝いをする側は、手紙ほど重くはなく、わざわざ言える場があるから気軽にお祝いできる。
- お祝いされる側は、純粋にうれしい!お返しがしたくなる。
- 投稿をみた、他部署のメンバーも知らなかった関係性を知れるし、自分の番も楽しみになる。
「みんなでメンバーの似顔絵、描いてみよう」オススメ度:★★★☆☆
メンバーの似顔絵を仕事の息抜きに描いて投稿してもらう。回ごとお題となるメンバーはひとり。
- ポイント
- テレワーク中に、メンバーの似顔絵を描くことでメンバーの顔やエピソードを思い出せる。
- 絵を描くことに苦手意識のあるメンバーが多いので参加者が少ない。
- メンバーの意外な画力に魅了され盛り上がる。
- 集まった絵はなにかに活かせるかも!
「SSTの今ラジ」オススメ度:★★★★☆
各部署・プロジェクトの今の活動を音声コンテンツとして届ける。全体会議の各部署・プロジェクトの活動報告からネタを選定して、メンバーをゲストとして招きラジオ風に仕立てる。
- ポイント
- テレビ会議の音声を録音して、ノイズ除去以外の編集は基本やらない。制作コストも下げられ、ありのままを伝えられる。
- テレワークが長期化する上で、他部署の動きが見づらくなっている部分を気軽な形で補完する。
- 音声なので、仕事をしながらで気軽に聴ける。メンバーの業務や環境によっては聴きづらい場合もある。
- ゲストが話しやすいように事前に質問を共有するなど、リラックスして楽しめる空気づくりは欠かせない。
さいごに
これまでの運用を振り返るとさまざまな試行錯誤を重ね、いくつもの壁を乗り越えながらも、嬉しいことや楽しいことの方が多いように感じます。今年からは昨年広報にジョインした藤崎が社内報のリーダーとして日々苦戦しながらも楽しみながら取り組んでいます!各企画の詳細についても追ってご紹介していきます。