こんにちは、広報のツユです。
先日、SSTがゴールドスポンサーとして携わっているセキュリティ・キャンプからお声がけいただき、GCC 2023 Singaporeにスポンサー見学 兼 スタッフとして参加してきました。 SSTは、「インターネットを安全にする」というミッションの取り組みの一環として、セキュリティ・キャンプの支援・応援を通して日本のIT人材育成の支援活動を行っています。
今回は参加してみた私視点の感想、そして受講した皆さんから伺った話をレポートにしてみました。 テクニカルな面以外ではどのような経験ができるのか、参加を検討している方の参考になれば幸いです。
- GCCとは?
- ざっくりタイムスケジュール
- GCC 2023 Singaporeでの生活
- GCC 2023 Singaporeにおける経験
- GCC 2023 Singaporeに参加して感じたこと
- おまけ
GCCとは?
概要
GCCとはGlobal Cybersecurity Camp の略称。
各国、国内のセキュリティ人材育成の取り組みとして「国籍・人種を超えた専門知識のあるグローバル人材の育成」と「国境を超えた友情とゆるやかなコミュニティの形成」を目的とし、セキュリティに興味を持つ、異なる国の若者がともに学び、友好を深める場として開催されているトレーニングキャンプです。セキュリティ・キャンプ全国大会修了生でなくても、修了生のレベルに匹敵する、もしくはそれ以上のスキルを有していれば応募することができます。
一年ごとに参画組織が持ち回りで自国で開催をし、1週間ほどの時間をかけて講義やハンズオン、グループワークを行い、国境を超えて異国交流を交えてサイバーセキュリティについて学ぶイベントです。
GCC 2023 Singapore - Global Cybersecurity Camp 2023 Singapore
2023年の今年の開催はシンガポールで、次回はタイでの開催が予定されています。
参画組織
- 日本(Japan):一般社団法人セキュリティ・キャンプ協議会|Security Camp Committee
- 韓国(South Korea):KITRI BoB(BEST of the BEST) Program
- 台湾(Taiwan):Advanced Information Security Summer School
- マレーシア(Malaysia):Nanosec
- タイ(Thailand):2600Thailand
- ベトナム(Vietnam):VNSecurity
- オーストラリア(Australia):UQ Cyber Security
ざっくりタイムスケジュール
GCC 2023 Singaporeに参加するために、前日からシンガポール入りをしました。
日付 | 予定 |
---|---|
入国日(2/12) | 6:30に羽田集合 8:50 羽田発 15:25 シンガポール着 19:00よりアイスブレイキングディナー(いわゆる懇親会。参加国8国の関係者が一同に集まる) |
受講期間(2/13~2/17) | 7:00~8:00 朝食 基本的に8:00より講義(ハンズオン含む)開始 最終日の2/17には講義後にパーティ開催 |
帰国日(2/18) | 8:00~10:00 観光。その後空港へ移動。 14:05 シンガポール発 22:15 日本着 |
GCC 2023 Singaporeでの生活
赤道に近いシンガポールは、日本の夏とも少し異なる暑さでした。
GCC受講生がどのような生活を送っていたのか、簡単にご紹介します。
【衣】
現地は連日30度前後の気温と終日の高湿度。日差しが強いため、帽子があると良いです。風は涼しいので、強い日差しのない早朝と夜間は比較的快適に過ごせましたが、それでも半袖で充分なくらいでした。
反面、室内はしっかり冷房が聞いていて逆に寒いくらいなのでこの気温差に慣れていない日本人は上着は必須!中には厚手のパーカーを羽織っている方も。
【食】
今回は、受講者・チューター・講師・スタッフともに、事前に申請があれば朝昼晩と三食とも事務局が用意してくれていました。
朝は日替わりでGCC参加各国の料理を意識した弁当。
昼と夜はバイキング形式のケータリング料理。
飲み物も色々と用意されていました。何故かやたらプロテイン入りのものが多く、コーヒーにも豆乳にもプロテインの影が…。
水道水は飲めないので、水も配られます。
【住】
今回滞在したのは「lyf Funan Singapore」という名前のポップでおしゃれなホテル。
受講者は違う国籍同士の2人が一室。国際間の交流と友人になるきっかけづくりの一貫としてこの構成を取っているとのこと。
チューターおよびスタッフの一部は複数人で一部屋ではありましたが、各自プライベートな空間とベッドが確保されている上にキッチンと冷蔵庫もあったらしくもしかしたら一人部屋よりも快適だったかもしれません。
GCC 2023 Singaporeにおける経験
【学】
講義のある期間は5日間。その間は朝8時~夜18時(日によっては21時)まで、合間に休憩をはさみつつもみっちり講義を聞いたり課題をこなしたり。講義が終わった後も23時まで、最終日に発表するグループワーク(テーマは自由)や課題を進めるための時間が設けられています。
何時までやるかは各グループごとに違いますが、日によっては夜1時くらいまでやっているグループも見受けられました。時々息抜きに外に遊びに行ったり、部屋で飲んだり喋ったりもしていたようです。
【友】
5日間朝から晩まで学び、実習し、ミーティングをこなすグループメンバーと仲良くなるのはもちろん、ルームメイトや同じ趣味の受講生とも意気投合して仲良くなることも。日本文化に興味がある受講生も多く参加しており、日本語で話しかけてくれる人もいたそう。文化や言語を超えて友達ができたと、どの受講生もとても楽しそうに話してくれたのが印象的でした。
初日は日本の受講生同士でもまだよそよそしさがありましたが、GCCが終わるころにはあちこちで友人と英語で喋る姿が見受けられました。
海外に数日間滞在するという環境と体験が、交流をより活性化させる部分は大いにありそうです。
また、もともとSNSで繋がっていた受講生同士がはじめて顔を合わせる機会になったり、スタッフ同士がseccampの同期生として出会い数年越しの友人という仲良しな方々も居ました。
【英語】
講義はすべて英語で行われるため、GCCと英語は切り離せません。
ただ、日本からの受講生の中には「中学校で習う程度の英語力しかないので英語は自身がない」という方も少なくなかったよう。講義自体はテクニカルな分野で聞きなれた単語が出てくるためヒアリングはそこまで大変ではなかったとのことですが、グループワークでは話さざるを得ない状況に置かれるため、講義期間中に自然と英語力が磨かれるみたいです。
中には、慣れない英語を根気強く聴いてくれる存在がいたことに助けられ、積極的に英語で話そうと思ったと話す方も。
【遊】
みっちり講義やグループワーク!といえども、たまの隙間時間やグループワークが早く終わった日などは、皆さん遊びに出かけていたとのこと。
いろんな意味で有名なマーライオンやマリーナベイサンズ、ガーデンオブザベイ、チャイナタウンにリトルインディアなど、ホテルから歩いて行ける距離にいろいろと観光スポットがありました。観光客は21歳以上であれば無料で入場できるカジノに行かれた方も多かったようです。そんな機会は滅多にないし、そりゃ行きたいですよね!
帰国日である2/18には観光の時間が設けられており、コーディネーターによる観光地案内も楽しみました。
【心身】
身体
途中休憩や昼休みはあれど、5日間講義みっちり&課題あり&観光もしたい!で、みなさんかなり疲れた様子。超ハードスケジュールのなか、三日目にもなると、朝になっても疲れが抜けなくなってくるのも必然だと思われます。
メンタル
新しい友人やSNSでの知り合いなど、仲間と出会い、元から興味があった分野だけでなく、普段は触れない分野も学ぶことができて充実した様子。身体は疲れているけど、それよりも楽しくて仕方がないという方も。
受講生の皆さん、充実した5日間だったとおっしゃっていました。
また、違う文化圏の人々と交流を持つことにより、自分自身を見つめ直したりアジア圏としての日本について考えるきっかけになったりと、講義以外の面でも気づきや学びも多かったそう。
GCC 2023 Singaporeに参加して感じたこと
何よりもまずお伝えしたいのは「同じ趣味・興味を持つ友人ができることの楽しさを体現している場」であると感じたことです。参加した受講生の皆さんとお話すると、ほとんどの方がまずGCCでできた友人について話してくださいました。
そして今回参加して驚いたのは、国の違いを感じさせない程のコミュニケーションの応酬。
受講生は英語が喋れるという必須条件はあれども、ものおじしているのが勿体ないと言わんばかりにお互いに積極的に交流している姿は、見ているこっちも楽しくなってしまいました。
また、日本文化が好きだという方も多く、「このメンバーみんな日本語が喋れるんですよ!」と嬉しそうに講師の方に紹介していた受講生も印象的でした。
最終日にはグループメンバーや仲良くなった受講生同士が記念写真を撮る姿も多く見られ、皆さん本当に良い体験をしたんだなというのがコミュニケーション時の表情や口調からも伝わってきました。
「○○に行きたいから」という理由で応募した方も多くいらっしゃいましたが、サイバーセキュリティを学ぶきっかけとして参加理由に「旅行」が先立っても大歓迎との事!
何がきっかけでもサイバーセキュリティに興味を持って貰える事が大事だという考え方を体現していて、しかもそれが参加者のモチベーションに繋がっているGCCそしてセキュリティ・キャンプの試みを、セキュリティ人材を育てる事を支援する企業として、今後とも応援していければ幸いです。
今回、GCCという場に参加することができたことを、大変嬉しく感じました。お声がけくださいまして、本当にありがとうございました。
そして、関係者の皆様・受講生の皆さん、本当にお疲れ様でした。
SSTアルバイトのOさんより
実は今回のGCCに、SSTのアルバイトであるOさんも受講生として参加していました。 社内に向けて送ってくださった感想を、ご本人の許可を得て転載いたします。
Global CyberSecurity Camp 2023では、最先端のセキュリティ技術を学べたほか、 同じ志をもつ方々・企業と国境を越えて、繋がりを作ることができました。 人生において二度と経験できないような貴重な場が作られたこと、大変感謝しております。
おまけ
- 電源プラグはデスク内蔵コンセントなど場所によってはささらなくなる可能性もあるため、小さめのものも持っていくと良い。
- 日本のカタカナは外国の方にはCoolに見えるらしい。
- 熱い国の室内は冷房の効きすぎで大体寒い。春や秋に羽織るくらいの上着は必須です。
- シンガポールの物価は大体日本の1.5倍!ユ●クロも驚きのお値段に…!
- 果物の女王マンゴスチンを食べました。美味しかったです。