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セキュアスカイ・テクノロジーの働き方を支える制度とそれに込めた想い~①固定残業事情~

こんにちは。SSTで人事を担当している塙です。
日々、新卒採用・中途採用で応募者の方から話を聞いていると、
「職務内容」や「成長できる環境か」ということのほかに
「働き方」への関心度が高いことを実感しています。
特に新卒採用では「固定残業代60時間」についての質問が多く、
中途採用では「フルリモートが本当にできるのか」という質問が多いと感じます。

そこで今回は、SSTの働き方について改めて記事にしてみようと思いました。
長くなってしまったので、次の3つに分けて公開していきます。

  1. SSTの固定残業事情(本記事)
  2. SSTの残業実態を大公開
  3. SSTの働き方を支える制度

ということで、
人事担当者としては、なかなかに扱いづらい「固定残業代」という話題……。
今回思い切って書いてみました。

「固定残業代」とは

X(旧Twitter)で「固定残業」と検索してみると
「固定残業代がある会社は気を付けよう」というような内容がたくさんヒットします。
やはり多くの方が気になるのでしょう。
SSTの求人では「固定残業代60時間分を給与に含む」と記載しているため、
候補者の方からは「固定残業60時間の本当のところを詳しく確認したい」
という質問を、実際によく受けます。

ここで、固定残業代の定義を確認しておきましょう。

「固定残業代」とは、その名称にかかわらず、一定時間分の時間外労働、休日労働および深夜労働に対して定額で支払われる割増賃金のことです。

厚生労働省のパンフレットより)

経営者の視点では、固定残業代を設定することで、
「給与計算の工数を大きく削減できる」
「年間の人件費をある程度事前に把握できる」
というメリットがあります。
SSTが固定残業代を給与に含めている理由は、それだけではありません。
「残業を強制しない風土、業務上の裁量がある状態であれば、
従業員は残業をできるだけせずに仕事を終わらせよう、成果を出そうという意識になるだろう」
という考えからです。

もし、「先輩や上司が残業していると退勤しにくい」
「先に退勤しようとすると嫌みを言われる」
「業務上の裁量が全くない」という場合であったならば、
残業したくなくても残業を強いられる状況が容易に想像できます。
このような状況で固定残業代を導入していれば、
「本来支払うべき残業代を支払わないようにするための固定残業代だ」
と受け取られても、無理はありません。

「固定残業代60時間」にした意図

さて、いよいよ核心……。
SSTではなぜ「固定残業代60時間」と設定したのでしょうか?

SSTでは、創業5年目〜6年目頃までは、結構な長時間労働で会社を回していました。
当時、プリセールスだった私も、10時始業で20時や21時までの勤務は当たり前のようになっていて、
そのことに充実感すら感じていました(今となってはそんな自分にびっくりですが)。

しかし、当時の経営陣もそれが正解だとは考えていませんでした。
その後、経営陣と労務担当が徐々に社内の制度を改善していく過程で、
「裁量を持って働き、長時間労働に頼らずに成果を上げる」というマインドで
働けるようにするにはどんな制度がよいかを検討していったのです。
その結果、

  • 固定残業代60時間分を給与に含める
  • 労働基準法の定めより一時間短い7時間を一日の所定労働時間とする

という形に落ち着きました。

なぜ45時間分や30時間分ではなく60時間分なのか

しかし、「60時間分」は1か月の勤務日が20日と換算すれば一日当たり3時間の残業です。
一般的には警戒されるでしょう。
一方で、固定残業の時間数が少なければ少ないほど、
残業を増やして残業代を稼ごうという意識が生じやすくなる、とも考えられます。
経営陣はその本末転倒を防ぐために「60時間分」という多めの固定残業時間を設定したのです。
つまり
「長時間労働は評価ポイントにならない」
「大事なのは業務時間内でいかに成果を出すか」
という心理になってもらうための「60時間分」なのです。

残業を強制しない風土

そして、その思いを実現するために欠かせないのが、残業を強制しない企業風土です。

この風土をつくるために、
新卒/中途の新しいメンバー向けのオンボーディング(新メンバーがチームに溶け込み自身の持てる力を発揮できるようにサポートする一連のプロセス)のなかで、
長時間労働でなんとかするのではなく、業務時間内でより良い成果を出そうということと
制度面でそれをどうフォローしているかをじっくり伝えるようにしています。
この環境で入社から数年間働くと、
残業をしないで成果を出すという意識や行動が自然と浸透していきます。
そのような意識や行動が浸透したメンバーが新メンバーの育成に関わることにより、
その意識・行動が良い感じに再生産されているなと感じます。

 

制度の活用と成果の最大化に言及しているオンボーディング資料の一部

制度の活用と成果の最大化に言及しているオンボーディング資料の一部

 

皆が毎日オフィスで働いていたコロナ禍以前は、同僚や上長が残業していると、
ある程度は「先に退勤しても大丈夫かな?」と気になっていた人もいたかもしれません。

現在は基本的に在宅勤務(リモートワーク)ですので、
同僚の退勤タイミングがタイムリーに分かる状態ではそもそもなくなっていますが
チームによっては、Slackでお互いに退勤のタイミングを伝え合っています。
SSTメンバーの実際の業務開始と退勤時刻の一例として、キャプチャも載せておきます。

 

脆弱性診断サービスのコーディネーターのチームの業務開始時と業務終了時のSlackのやりとり

脆弱性診断サービスのコーディネーターのチームの業務開始時と業務終了時のSlackのやりとり

 

仕事の裁量がまだ小さい場合

新卒入社の一年目のメンバーのように
裁量範囲(業務を進めるにあたって自律的に判断できる範囲)が小さい場合に、
一人で悩んで仕事が長引いてしまったり、仕事のペースがつかめず
結果として残業してしまったりということが考えられます。
そのような事態にならないよう、育成に関わるメンバー同士で強く意識して、
オンボーディング中のメンバーに残業が発生しないようなスケジュールの組み方を考えたり、
日々のやりとりの中でケアしているところです。

実際に1年目のメンバーの残業実績がどうだったかは、ぜひ次の記事をご覧ください。

セキュリティ初心者がSSTに新卒入社して1年過ぎた

22卒が一年働いてみての振り返り

 

一方、既に仕事を覚えているメンバーについては、
上長との都度のすり合わせは必要ですが、そのうえでかなりの裁量を持って働ける環境です。
このあたりは私が言うよりも、カジュアル面談や面接の中でSSTのメンバーに直接聞いてみてほしいと思います。

代表取締役 大木の想い

今回、固定残業代について記事を書くにあたり、
改めて代表の大木に、このような制度にした想いを聞いてみました。

労働時間ではなく、成果に報酬が釣り合うようにしたいと考えています。
「はたらく時間(拘束時間)に対する報酬」ではなく、
「成果に対する報酬」に一人ひとりが納得感を持って働いている、
という状態を目指しています。

極端な例ではありますが、3時間で大きな成果を出した人と、
10時間でそこそこの成果を出した人とだと、前者の評価が高くあるべきだと考えます。
このように、できるだけ短時間で成果を出してもらった方がいいと
社員に思ってもらえるような形を目指しました。

成果を認めてもらい、昇給していくには自分自身やチームの生産性を高める必要があります。
実際、残業しないで成果を出そうという意識が浸透してきていると感じますし、
長時間働いている同僚を心配する文化も醸成されてきたと感じています。
そのことに共感してくださる方とご縁をいただけるとうれしいです。

おわりに

今回、記事にまとめたことで、「固定残業代60時間分」が気にかかっている候補者ご本人や、
そのご家族の方にも必要な時に読んでもらえたらうれしいです。

SSTでは、残業をできるだけしないという意識が浸透しています。
そのベースには、拘束時間ではなく、
成果に対する報酬に一人ひとりが納得感を持ってもって働く状態を目指す、
という代表の想いがベースにあります。
これからも、この考えに共感してくれる方と一緒に会社を育てていきたいです。
次回は、SSTの残業実態を公開してみようと思います。

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この記事の筆者

筆者

sst-hanawa

2008年にSSTにジョイン。診断サービスの一人目プリセールスとしてスタートし、産休・育児休業を経て、人事経験ゼロから人事チームを立ち上げました。試行錯誤を楽しんでいきたいです。